【お庭の防犯・防犯エクステリア】④門扉の設置
近年、不審者の侵入や車やバイクの盗難、強盗、周囲からの視線など、お家に迫る危険/不安が増えてきており、
ご家族が安心して暮らすために、「防犯を意識したエクステリア」が重要視されてきています。
不審者の侵入防止・盗難防止・プライベート空間の確保などを考慮した、
外構に関する『防犯エクステリア』を7回にわたりご紹介させていただきます。
今回はその第4弾となります。
今回のテーマは
④防犯に役立つ門扉の設置
近年では、ネットショッピングや、出前などの配達サービスなどで、家への訪問者が非常に増えています。
また、配達員や営業マンなどに装って敷地内に入り、強盗/下見/暴行などを行う犯罪者も増えています。
防犯を意識したエクステリアにする場合、知らない人や不審者、不要な人物を敷地内に入れないことが大切です。
敷地を囲い、簡単に入ってこられない外周/入ってこないでの意思表示が必要となります。
門扉の設置は、敷地の境界線が明確になり、
【物理的に侵入防止】の他にも
【これ以上は入ってこないでください】
という暗黙の意思表示の一つとなります。

敷地入口となる部分に門扉を設置し、敷地の外周をブロック塀やフェンスなどで囲った、部外者が侵入できない外構!!
をお勧めいたします。
※ お子様やペットの道路への飛び出しを防ぐこともできるので、安全性も高まります。
また、家によっては門扉は設置されているが、ポスト・宅配ボックス・インターホンが、
敷地内/玄関横などに設置されている場合があります。
その場合、訪問者は許可なく門扉を開けて、玄関横まで入ってくることになります。
これらの位置は、持ち主が訪問者に対し、
『ポスト/宅配ボックス/インターホンの位置まで入ってくるのを拒みませんよ』という意思表示になってしまいます。
こうした場合、犯罪者にとっても、怪しまれず侵入できてしまうので、
門扉とポスト/宅配ボックス/インターホンの位置が離れている配置は避けましょう!
防犯上、重要なのは
『他人の不要な敷地内の侵入を防ぐこと』
『配達員などが門扉を開けず、用事を済ませることができる設備配置』
『防犯対策していますという意思表示』
が大切になります。
防犯を意識した門扉の設置場所


ブロック/フェンス/伸縮門扉/跳ね上げ門扉などを使い、敷地を囲うようにする。

防犯を意識した門扉の形状・サイズ・錠
【形状】
門扉には、片開き門扉・両開き門扉・親子門扉・引戸門扉といった開き方の仕様がありますが、防犯性において開き方はどれで差はありません。
設置場所/使用状況/周りのエクステリアに合わせてお選びください。
しかし、パネル/格子部分の形状は防犯性に関わってきます。
縦格子・縦板格子・格子ごとの隙間が狭い横/横板格子・パネル(乳半色や半透明)の製品
をお勧めいたします。

・縦格子なので足をかけて乗り越えるなどが難しい。
・比較邸安価なものが多い。

・縦格子なので足をかけて乗り越えるなどが難しい。
・板格子なので目隠し効果も高い。
・木目調などおしゃれなデザインのものが多い。

・横格子の場合、足をかけられないよう、隙間の狭いものを選ぶ必要があります。
・横板格子にすれば目隠し効果も高い。

・足をかけられない+半透明で人影が分かるので、防犯に優れています。
※ 格子ごとの隙間が広い横格子のものは、足をかけて登れてしまうことがあるので、できれば避けましょう。
隙間の広い横格子は、不審者の侵入だけでなく、ペットが登ってしまうというケースも多くあります。
また、縦板格子やパネルのものにすることによって、目隠し効果も得られます。
※ 完全に向こう側が見えない扉のものは避けましょう。
完全に目隠しになっていて、高さも人の身長よりも高い門扉は、一度侵入されてしまうと、外からは死角になってしまい、侵入者にとって都合が良くなってしまいます。
【サイズ】
『高さ140㎝以上の門扉』
をお勧めいたします。
今までは、高さ120cmの門扉を設置される方も多かったのですが、
高さ120cm(それ以下)だと、乗り越えられてしまったり、上から手を回し、内側の錠を開けられてしまったり、上から覗かれてしまうことがあります。
上記のようなことを避けるためには、乗り越えたり手を回しにくい高さの『高さ140cm以上の製品』を選びましょう。
防犯を意識した場合、
これからは高さ140cm以上の門扉が主流になると思われます。
《一般住宅で使われる主な錠の種類・タイプ別メリット・デメリット》
【サムターンタイプ】
門扉の敷地側の錠として多く使われている、つまみを回して施解錠するオーソドックスな錠。
(簡単につまみの取り外しができ、他者が回すことができなくなるタイプもございます)
<メリット>
・比較的リーズナブルで一般的なタイプ。
・錠の開け閉めが非常に楽で時間もかからない。
<デメリット>
・上から手やサムターン回し用の棒がつまみに届いてしまうと、錠を開けられてしまう。
・内側からなら誰でも開けられてしまう。
※ 高さ120cm(それ以下)の門扉だと、上から手を回して簡単に錠を開けられてしまうことがあります。
高さ120cm(それ以下)の門扉と、
・サムターンタイプ・貫抜タイプの組み合わせは避けましょう!

【キーレックスタイプ】
アパートやマンションなど、大人数が利用する門扉に設置されることが多い、暗証番号を押して施解錠する錠。
<メリット>
・鍵が不要。
・扉を閉めるだけでロックされる製品が多く、錠の閉め忘れを防げる。
・アパートやマンションなど、大人数が利用する門扉の場合、
鍵が不要で暗証番号を教えればいいだけなので、錠を開け閉めする利用者の人数を問わない。
・しっかりとした錠が門扉表面に付いていて、防犯されていると示しやすい。
<デメリット>
・暗証番号が判明してしまうと、誰でも開けられてしまう。
・門扉表面にボタン部を取り付けなくてはいけないので、周りのエクステリアの雰囲気に合わない場合がある。
・いくつかの番号を押さなくてはいけないので、少し時間/手間がかかる。
・液晶パネルボタンの場合、配線工事もしくは電池交換が必要。
※ 鍵が不要なので、無くさない/盗まれない+錠の閉め忘れ防止が防犯上の強みですが、解錠時を他者に見られたりしないよう、設置位置や、人通りを気にする必要がある。

【アーム・貫抜タイプ】
昔ながらの門扉や鋳物門扉などによく使われていた、アーム/丸棒貫抜をかける/差し込むとこで施解錠する錠。
敷地内などに設けられた、錠までは必要がなく、扉がロックされればいい場所の門扉に使われるタイプ。(誰でも錠を閉められるため、公共施設/学校/会社などで使われることも多いです)
<メリット>
・鍵が不要(南京錠が必要な場合あり)
・内側からであれば、誰でも施解錠できる。
・外側からのピッキングなどでは開けられない。
・後付けができる。
・引っかける/差し込むだけで”扉”は開かなくなる。
<デメリット>
・近年、外周に設置される家庭用の門扉にはあまり使われなくなっている。
・アームや棒を抜くだけで誰でも開けることができてしまうので、別途南京錠などが必要な場合がある。
・南京錠なし+外から手が錠に届いてしまう場合、誰でも開けられてしまう。
・防犯性を考慮するのであれば南京錠は付けたいが、施解錠に時間/手間がかかる。
※ 外部の侵入を防ぐための場所にある門扉にではなく、敷地の内側で使われる門扉にお勧めいたします。

【タッチキー/リモコンキー/電子キータイプ】
カードやキーをタッチさせるだけで施解錠ができる「読み取り操作」。
キーを荷物に入れたままでも、タッチパネルを押すと施解錠ができる「タッチ操作」。
リモコンキーで離れたところからでも施解錠ができる「リモコン操作」。
などといった方法で施解錠ができる電子錠。
防犯性の高さと、便利さで近年注目されてきています。
『電気式』と『電池式』があります。
<メリット>
・施解錠が楽でスムーズ。
・特に外出時の施錠が楽。
・開閉が少しの間行われないと、自動的にロックされる製品であれば、鍵の閉め忘れを防げる。
・両手が塞がっていても施解錠しやすい。
・最新の防犯を取り入れているという意思表示。
・玄関ドアと同じシリーズにすることで、玄関ドアと門扉の鍵を同じものにすることができる製品もあります。
・スマートフォンのアプリと連動させることで、施解錠できたり、スマートフォン自体が鍵になったり、扉の開閉記録を確認できたりといった様々な便利機能のある製品が出てきています。
<デメリット>
・電気式の場合、電気/配線工事が必要。
・電池式の場合、電池交換が必要。
(製品によっては電池交換の方法が難しく、その都度業者に依頼しなければいけない場合もあります)
・電池切れや停電時、通常操作できなくなる。
(製品ごとに、そういった際の対除法がありますので、確認が必要です)
・月々の電気代/電池代がかかる。
・製品自体の価格が、他のタイプの錠に比べてコストがかかる。

※ 防犯性も高く、施解錠時の簡単さ/便利さも良いため、『防犯を強化して、尚且つ施解錠も簡単な製品がいい』という方にお勧めいたします。
【シリンダータイプ】
鍵穴に鍵を差し込み、回して施解錠する一般的な錠。
他のタイプの錠の道路側がこのタイプになっていることが多い。
(他のタイプの錠が、何らかの理由で施解錠できない時の第2方法とそて設置もされています)
※ 外側と内側両面シリンダータイプのものもあります。両面シリンダータイプは施解錠に手間がかかりますが、防犯性は高いです。
<メリット>
・鍵がないと開けられないため、防犯性は高い。
<デメリット>
・ピッキングによって錠を開けられてしまう場合がある。
・鍵を所有し、その都度差し込み回す手間がかかる。

防犯性を高めるには、外出時や、夜全員が帰宅をした後などには、玄関ドアだけではなく、門扉の鍵も閉めることをお勧めいたします。
門扉の鍵がしまっていると、泥棒などの侵入者にそれだけで「防犯をしっかりしている家だ。」という印象を与えることができます。
なので、各錠のタイプにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、住まわれている方の出入りの頻度や使い勝手、ご予算などを考慮し、ご利用者にとって施解錠がしやすい製品を選び、こまめな施解錠を心掛けていただければと思います。
その他の防犯上あると便利な機能
・ありがちなのが、両手に荷物などを持っていたり、自転車などを押していて、出入りした後に『扉』を閉めるのが難しく、ついつい開けっ放しにしてしまうことがありますが、
毎回 扉を閉めるのが手間だと感じる方や、手荷物/自転車などを手にして門扉を通ることの多い方へは
『オートクローザー』という、扉が自動で閉まる機能がある製品をおすすめいたします。
・小さなペットを飼われている方には、扉の下の隙間からペットが出られないようにする『ペットガード』がオプションで用意されている製品もあります。
※ 今後も、Yamasoブログ「防犯エクステリア」⑤~⑦にて、各箇所/項目の詳しい内容を追って投稿いたします。
【お庭の防犯・防犯エクステリア】今後の投稿内容は
⑤跳ね上げ門扉の設置
⑥伸縮門扉の設置
⑦フェンスの設置
上記内容を随時投稿させていただきます。
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