よくわかる!目隠しフェンスの選び方
目隠しフェンスどのくらの隙間が必要?高さはどのくらいがいいの?どんな種類がある?
近年では隣接する住宅街の中でプライベートな空間を守るために、目隠しフェンスの設置のお相談が多くなっています。
そんな目隠しフェンスについてご紹介をさせていただきます。
目隠しフェンスに隙間は必要?その場合どれくらい必要なの?
最近の傾向では、遮断され隙間がない物よりも、防犯上人影がわかる隙間のあるものが多く使用されています。
5年ほど前では20mmほどのものが多く出ていましたが、現在では10mm~15mmの物が多くなっています。
こちらを基準にyamasoでは
・10mmでは狭め(向こう側がみえにくい)
・15mmでは若干広め(向こう側が少し見えます)
・20mmは広め(向こう側が見えます)
とお話しています。
実際にyamaso狭すぎず広すぎずの13~15mm程度の物をお勧めしています。
目隠しフェンスの高さの決め方は?
住宅のお庭(敷地)は一般的には道路より高くなっている事が多いです。
目隠しフェンスの高さを考える場合は、道路からどのくらい高低差があるか?ということが一つの基準となります。
一般的に目隠しフェンスは、1.8m程度あれば人の視線は隠れると思われがちですが、お庭や家からの視線を隠すためには全く足りない数字となってしまいます。
目隠しフェンスの高さは実際にどのくらい必要?
●お庭に立った時に外からの視線を遮りたい場合
道路と庭の高低差が30cmの場合
道路+30cm=お庭の床の高さ
となります。
お庭に立った時の視線は170cmとすると
30cm(お庭の高さ)+170cm(立った時の視線)=2m
よって道路からの高さがは2m必要となります。
●テラスで座ったときに外からの視線を遮りたい場合
テラスの高さは、庭の高さ+約50cm とします。
座ったときの視線の高さは120cmとなります。
その場合
道路の高さ+30cm(庭の高さ)+50cm(テラスの高さ)+120cm(座ったときの目線の高さ)=2m
2mのフェンスだとテラスで座った時は目隠しになる可能性が高いです。
しかし、立った時は道路を通行している人と視線が合ってしまう可能性があります。
●テラスで立った時に外からの視線を遮りたい場合
テラスに立った高さを170cm とします。
そうすると
=道路の高さ+30cm(庭の高さ)+50cm(テラスの高さ)+170cm(立ったときの目線の高さ)=2.5m
テラスで立った時も、道路を通行している人と視線が合わないようにしたいという場合は、道路から2.5m程度の目隠しが必要となります。
ただし、この高さとなるとかなり圧迫感も出てきますし、高さが高くなる分使う部材や必要な柱の基礎も大きくなるので価格も高くなります。
安易に高さのあるフェンスを作っておけば大丈夫と考えるのもおすすめできません。
また、お庭やテラスだけでなく、室内からの見え方も気にする必要があります。
室内の高さに関しては、テラスの高さから大体5cm程度高くなると考えておけばよいでしょう。
yamasoで実際に目隠しフェンスを検討される方は、テラスや室内での座った高さを見えないようにしたい、立った時は視線が合っても「まあいいかな」という方が多いです。
しかし、これは道路にいる歩行者の人がフェンス際を歩くと仮定した場合で、フェンスから張られた場所の場合は見え方が変わってきます。(左図参照)
また室内のどこで座るのか、どこで立つのかによって見え方も変わります。
実際に住宅の中から、歩行者の人がどのあたりを歩くのかを考慮して、室内から見たりお庭で立ってみたりと試してみて高さを決めるのがベストです。
新築の外構の場合は、まずは1.8~2mで見積りを行い、完成前足場が取れた際に実際に現地で高さを確認して決めるのがおすすめです。
フェンスの価格比較(2022.03時点)
一番気になるところでもあるフェンスの価格。高さ2mで距離10mので設置した場合のフェンスの価格を比較してみましょう。
➤ スクリーンフェンス
▼ Mグローリア
▼ エルファード
▼ プログコート
➤ 2段フェンス
➤ 樹脂フェンス 目隠し
➤ 天然木 ハードウッド 目隠しフェンス
施工費について
それぞれの製品の価格帯の比較として掲載をしておりますが、施工費は多段フェンス、スクリーンフェンス、樹脂フェスス、天然木と異なります。
施工費については、多段フェンスやスクリーンフェンスなどのユニット(すでに工場で組まれているものあ)の方がお求めやすくなり、樹脂フェンスや天然木フェンスなど現場で組み立てるものは少し高くなります。
目隠しの種類
➤ ファサードアイテム
▼ YKK AP:リレーレア
メーカー:YKK AP
製 品 名 :リレーレア
特 徴 :ファサードアイテムとして、1番最初に出していたのがYKKのもの。クールな印象に仕上がるリレーリアですが、住宅のドアの色と合わせて統一感を出すこともできます。
▼ LIXIL:+G(プラス ジー)
メーカー:LIXIL
製 品 名 :+G(プラス ジー)
特 徴 :柱や格子の細いものを使うことによって、スタイリッシュな印象に仕上がる+Gのファサードアイテム。アイテムの組み合わせ次第で様々なデザインを楽しむことができます。
▼ 三協アルミ:M.グローリア
メーカー:三協アルミ
製 品 名 :M.グローリア
特 徴 :M.グローリア7型は斜め格子という画期的な物であり、およそ0~135°の角度が目隠しできるという優れものです。風通しもよく一部は見えるので防犯にもなるという物です。こちらは、yamasoが提案し商品化された物です。
▼ 四国化成:アレグリア
メーカー:四国化成
製 品 名 :アレグリア
特 徴 :支柱や胴縁なども木調で統一したデザイン。
H12~H30のものがあります。TL5型は横格子のルーバータイプがあり風を通しつつ目隠しをすることができます。(このルーバータイプはH20まで)柱間隔1mにすることによって耐風圧強度が50m/sの確保が可能です。
このような、自由組み立てのアイテム(ファサードアイテム)が近年のはやりです。
縦格子、横格子、すりガラス調パネルが主な物です。
価格は、縦格子<横格子<斜め格子<マット調 となります。
➤ 一般的なフェンス
一般的なフェンス(目隠し)としては、下記のようなものがあります。
・スチール目隠し
・アルミ目隠し ①高尺フェンス ②2段フェンス
・機能目隠し ③1段フェンス ④オリジナルフェンス
・生垣
▼ アルミ目隠し
①高尺フェンス
フェンス1枚が2m×2m等のパネルとなっています。
一枚での施工性は良いですが若干割高になります。
②2段フェンス
一般的にフェンスは600、800、1000、1200というサイズで販売されています。
これを1000+1000の2段重ねて使用するものです。
実際にはフェンスの下部の隙間は一般的に80mmありますが、2000と表示の物を選んでも1920mmとなります。
③1段フェンス
下部にブロックを積み、その上にフェンスをつける物です。 目隠しフェンスは、アルミの量を多く使うため縦や横格子のフェンスより割高となります。
下部のブロックで高さを上げてフェンスをなるべく低めにする方法です。
強度の問題上目隠しフェンスを上に設置する場合、風圧を受けるのでブロックをしっかりと作ることが大切です。
yamasoでは普通のブロックではなく、コンクリートとみなされる型枠ブロックというコンクリートの壁と同じとみなされるブロックを使用します。
近年の台風などで転倒をしてしまうブロックというのはブロックの上にブロックを継ぎ足したて目隠しフェンスを設置したものでした。
このブロック部分を正しく施工をすることが重要になります。
④オリジナルフェンス
一枚一枚の板を組み合わせ自由に作るフェンスです。幅20mm、45mm、100mm、150mm等々合わせ中間に入れたり隙間を一部狭くしたり、広くしたり色を変えてみたりとオリジナルのフェンスが作成できます。
▼ 樹脂フェンス
アルミフェンスに代わり最近注目されているのが樹脂フェンスです。
メーカーにより製造方法は異なりますが、廃プラスチック、ペットボトル等を再利用したものもあります。
アルミフェンスよりも安価で注目されていますが、元が樹脂のため熱膨張が生じ施工時に若干隙間をあける等の注意が必要です。
板材が10mmと薄いため、強度を保つため1m間隔に柱が必要となります。
既製品ですが、一枚ずつの組み合わせの物もあります。
アルミ製品に比べると経年変化がわかりやすい商品となります。
▼ 木製フェンス
天然木というと高級品というイメージがあるかもしれませんが、施工店によっては天然木の方がお求めやすくなる場合があります。
海外から輸入をするため時期によって比較的金額は変動しやすいですが、それでもyamasoの場合は良質なハードウッドの天然木を他のアルミや樹脂と比べてもお求めやすく設置ができることが多いです。
天然木は施工半年後くらいには経年変化で色がグレー褐色にかわります。また数か月は色落ちをするので、床にそれが気にならない方はオススメの資材です。(トイレ用洗剤等の酸性系の洗剤で色を落とすことが可能です。)
ハードウッド材は15~30年の耐久年数があります。
イペ・ウリン・イタウバなどが挙げられますが、yamasoでは耐久性及び耐用年数と価格の点からイタウバ材を多く使用しています。
ソフトウッド材、注入材、ツーバイ材、ヒノキ材等もあります。
こちらは塗装が必要となります。
塗装については、作ってから塗装することも可能ですが、作る前に塗装することで表裏継ぎ目等も塗装できて長持ちします。
▼ 生垣
以前はカイツガ。
今ではレッドロビン等の樹木を利用した目隠しが初期費用としては1番安価となります。
植樹時は5年を見据えて植えますので隙間が生じます。
最初からの目隠しは期待できません。
目隠しとしては、1年後にようやく隠れるかなというぐらいです。
また、樹木は成長しますので剪定、消毒とメンテナンスが必要となります。
目隠しフェンスの基礎
目隠しフェンスは、風通しが悪くなるため風の影響を強く受けます。
正しいものを作らないと壊れる恐れがあります。
一般的に風速34m/sに耐えられるものという基準があります。
それはあくまでもメーカー推奨の基礎を作成しての強度となりますので、これより小さい場合は強度が落ちます。
この施工費が会社によって大きく変わるところであるので、見積もりに記載されている基礎の大きさとカタログの基礎の大きさがあっているか確認してみましょう。
また、見積りを見た際に基礎の大きさが記載していない場合は、必ず聞いてみましょう。
yamasoでは普通にメーカー標準の大きさで基礎を作成していますが、周りからは「yamasoの基礎はでかい」と言われることが多く、不可解な工事が周りには多いです。きっとそれが安さの秘訣なのかもしれませんね。
例えば、三協アルミの目隠しフェンス「Mグローリア」2mの高さのをフェンスを設置した場合、必要な基礎のサイズは60cm×60cm×深さ70cmの基礎を作成する必要があります。
(柱の埋め込みは30cm分必要)
これはメーカーのカタログに記載をされていますのでどなたでもチェックをすることが可能です。
➤ 注意!! 目隠しフェンス工事のやってはいけないこと!
目隠しよくやあるけれど、これをやると転倒の恐れもあるということがあります。
厚み10cmブロックの上に施工
目隠しフェンスは10㎝の厚みのブロックに施工はどのメーカーでも不可となっています。
強風を受けるため、ブロックごと転倒します。
メーカーとして目隠しフェンスは12cm以上のブロックとして設定をしていますので、10cmのブロック上に目隠しフェンスはやめましょう。
また化粧ブロックでは一番狭い部分を正味の厚みとなります。外幅12cmでも狭い部分は10㎝というブロックは多々ありますので避けてください。
安くするために化粧ブロック外幅12cmのブロックを使用する会社は知識不足の会社として、安全のためにも選ばないようにしましょう。
既存ブロックの上にブロックを継ぎ足してフェンスを施工
こちらもよくあるのですが、新築時にハウスメーカーなどで、12cm厚のブロックで境界部分を1、2段積んだ状態で引き渡しをされ、数年後にこの上にブロックを積み足して目隠しフェンスを設置したいというパターン。
これが1番危ない工事となります。
そもそも、建売分譲地や、ハウスメーカーはこのブロックの上に目隠しフェンスを設置すると思って施工をしていないので(目隠しフェンスを設置する用にブロックを積むと高くなってしまうので)基礎のサイズやブロックの厚みが12cmなどということがほとんど。
しかし、ハウスメーカーが作ってくれたブロックだからこの上に積んでもいいのでは…と上に積んでしまう方もいます。相談した会社さんが止めてくれればよいのですがそうとも限らず、お客様のご要望ということで積んでしまうことも、、、。
また建売造成地のコンクリート擁壁の上に1段ブロック積みその上にメッシュフェンスというところを見かけます。
そのブロックに穴をあけて目隠しフェンス。というのも危険です。
安く分譲したいために鉄筋がきちんと入っていないことが多くあります。
その際には一度ブロックを撤去し新しく積みなおした上にフェンスをつけるか、ブロックの内側に独立した基礎を作りフェンスを立てるようにしましょう
近年の台風などで転倒したフェンスを街中でみてきていますが、その大半がこの積み足しブロックの上に目隠しフェンスを施工したものでした。
まとめ
ここでは目隠しフェンスの
・選び方
・価格
・種類
・注意する点
についてご紹介してきました。
プライベートな空間をつくるのに必要不可欠な目隠しフェンスですが、なんとなくで勧められたまま適当なものを選んでしまうと本来の目的が果たせなかったりすることも。
また、風圧の受けやすい目隠しフェンスは施工方法や必要な基礎サイズ等を確保しないと、転倒の恐れがあります。
目隠しフェンスの設置後に後悔がないようにじっくりと検討してみてくださいね。
うちの家にはどんなものがいいのかしら?どのくらいの高さが必要かしら?
とお悩みの方はぜひyamasoにお問い合わせください。